apapax’s diary

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義母に一番腹が立つこと

義母に一番腹が立つこと、それは、自分の子供をまったく見てこなかったことである。

私の母は、昔私に言ったことがある。

親は、子供のやることにいちいち口を出さなくてもいい。

間違わないように、見ていてあげなければならないが、と。

その一言を私は心に留め置いた。

その通りに私は母に育ててもらった。

父も好きなことをやる人だったが、肝心な時は見ていたんだなと思う。

弟が高校時代くらいの時に、朝帰りしたことがあった。

父は弟が帰ってきたとたん、弟の部屋に入っていき、殴りつけたという。

 

弟は、大人になってから言っていた。

あの事がなかったら、そのまま俺は変な方向にいっていただろうと。

 

父のそんな姿は母から聞いたのだが、とても意外に思った。

父はいつも自分の好きなことばかりしていて、子供には無関心だと思っていたからだ。

父の本当の姿は、晩年よく見えた。

母が亡くなってからだ。

 

義母も義父も小さいころ親を亡くし、食べるのに大変な思いをして成長した。

だから、理解はできないでもない。

でも、私が許せないのは、子供のことに関心をもって、知ろうとしなかったことである。

 

こうありたいというその理想は、外的なものだった。

人より裕福でありたいという願い、よく見られたいという思い。

しかし、子供の心は置き去りにしていて、子供の心には忘れられない納得できない思いを残した。

あまつさえ、孫にまでも。

心の中のことは全く無関心だった。

 

夫は、いつも親に対して疑問を感じながら育った。

だから、精神的に素直になれなかった。

人を疑うことが常となった。

ひねくれたようになったが、不思議とそう感じさせないものもある。

だから、私はこの人と結婚し、仕事もできなくても一緒にきた。

自分の子供に対しては、忙しい私に代わって母親代わりをしてくれた。

息子は、夫の愛をふんだんに受けて育った。

 

あの親から生まれたが、親から学んだものではなく、なにか生まれた時から持ち合わせているような価値観を持っているのが夫だ。

生きているのはつらいはずで、仕事もできなかった、楽しみもろくになかった、体はどこもかしこも悪いところだらけ

 

この家の先祖からのひずみを生きて清算しているとしか思えない。

そのことは伝えているが、本人は冗談じゃないと思っているようだ。

 

いろんな家族がいるが、なぜ私にはこんな家族なのだろうと思うくらい特殊だ。

夫の弟ももう何十年も帰ってこない。

孫も祖父母が嫌いで帰ってこない。

それがわからないで、帰ってくることを願うばかりの義母に、それを聞くたび腹が立つと言えない私だ。

 

子供の心を大事にしないできたくせに、帰ってくるわけないだろう

 

そう私は心で言っている。

義父母を許せる日が私には来るのだろうか?